タハハッ!なつかしい話!


#3 「サクラ巻き組が行く!その3(超ぜいたくな爆破の巻)」

おれ達は、懲りもせず次の爆破大作戦を考えていた。

その頃は、夏になるとみんなムシ(?)を飼うのが当たり前だった。
例えば、それがカミキリだったり、カマキリだったり。
アリの巣を水槽の中に作らせたり、シーモンキー(虫じゃないけど)を孵化させたり。
そのうちでも特にメジャーだったのが、そう

カブトムシやクワガタである!

当時は、みんなが当たり前のようにカブト虫やクワガタを飼っていた。
近所の小さな山の中(現在は団地になってしまった)に入っていくと
カブトムシやクワガタが捕れたものだ。
(もちろん当時でも貴重なものであった)
もちろん、成虫を捕ってくるのが主流であったが、

オシャレなのは幼虫を掘り起こしてきて、育てることであった。

幼虫がサナギになって、やがて成虫になる!

なんというカタルシス!

子供心に生命の神秘を感じる行為であった!

(余談だが、カブトの場合サナギの時に、ツノが折れたりすることもあるので
それはそれは大切に扱ったものである。ツノが折れると死んでしまうこともあるし
うまく成虫になってもブタカブトとよばれ、バカにされたものである)

ある日、「カブトとクワガタはどっちが強いか?」

ということで論争になった。
たかしとおれは、カブトムシ派だった。なぜならカブトムシを飼っていたからだ。
けんじとしんじは、クワガタ派だった。言わずもがな、クワガタを飼っていた。

どうでも良いようなことだが、論争は白熱した。
いつもはおとなしい、たかしまでが興奮するほどに白熱した!

ケンカ寸前までいってもうやるしかない!ということになった。

結論を出す方法は、ひとつしかない!そう

カブト VS クワガタの対決である!

ケンカ寸前までいったのである。もちろん、それは

ただの対決ではなかった!

おれ達は放課後、近所の空き地に集合した。
(その頃は不思議に、遊ぶのに手頃な原っぱがあったものだ)

今日の爆破の獲物はそう、負けたカブトorクワガタである!

作戦は死刑執行爆破大作戦と名付けられた。

みんなは、みどりいろの虫かごに

大切なカブトorクワガタを入れて持ってきていた。

もちろん、全員が自分の大切なムシが爆死させられるとは思っていなかった。
そう、その時はきっと!

あみだくじを地面に書いて、対戦を決めた。
まず、たかしのカブトVSしんじのクワガタが対戦することになった。
おれたちは、丸く、土俵を地面に書いた。

「よーい、ドン!」

たかしもしんじも、それぞれのムシのお尻をつついている。しかし、なかなかケンカにはならない。
しかたないので、カブトのツノをクワガタのハサミではさませる形にして、土俵の真ん中に置くことにした。
それでもなかなか勝負がつかなかった。
しかたないので、土俵をどんどん小さく書き直した。その何度か目に・・・!

「勝ったー!」

喜びの声をあげたのは、やっぱりしんじであった!
ついてないたかしは、がっくりと肩を落としている。

「いいか、じゃあやるぞ!」

たかしのカブトのツノには、輪ゴムでサクラ巻きが取り付けられていた。
火をつけるのはもちろん、しんじである。

「シューッ!パンッ!」

カブトのツノが見事に吹っ飛んでいた。
たかしは、涙ぐんでいた・・・。死ななかったのは幸いであったが、ブタカブトになってしまったのだ。

その後の結果は、悲しすぎて書けないほどである。いずれにしても、勝者は一匹だけなのだ。
最終的には、しんじのクワガタが勝ち残ったのだが、最後にはそんなことはどうでもよくなっていた。
途中で、全員が気づいていた。この無駄な爆破に。

結局、全員が後悔していた。それでも、途中でやめられなかった。

この爆破は、みんなに心の痛みを与えるだけの爆破だった。

その後、生き物の爆破は一切行われなくなった。

それでも・・・!さくら巻き組は行く!(つづく)


タハハ度(5点満点で) 2点!



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