トホホでウフフな話!


#3 「ポロシャツ事件!」

それは、わたしがまだ学生だった頃の話です。
もう、かなり昔の話になってしまいました。

誰でもそうでしょうが、一人暮らしの学生は貧乏なものです。
当時、ポロシャツが流行っていました。
憧れのブランド物は高価で、わたしのような貧乏学生には、とうてい手の届かない物でした。

その頃、わたしには好きな女の子がいました。
友人の協力で、彼女とデートするチャンスが巡ってきました。

わたしは、初デートの時はポロシャツを着よう!と思っていました。

ブランド物を着てカッコつけたい!と思いましたが、

彼女とのデートにもお金がかかるはずです。
やはり、そんな高価な物を買うほどの余裕が、わたしにはありませんでした。

しかし、ブランド物が欲しい!という欲求は止められず、わたしは一計を案じました。

自分でブランド物を作ることにしたのです。

わたしは近所の洋服屋さんで、なけなしのお金をはたいて真っ白なポロシャツを買いました。

お店のおじさんに、刺繍をお願いしてみました。

頼んでみるものですね。おじさんは快く引き受けてくれました。
デートの前日には出来上がるとのことでした。

わたしは、憧れのパイプのマークを、お願いしました。

胸のところに、こんなデザインで・・・と、絵をかいて渡しました。

その夜、わたしはうれしくてなかなか寝付けませんでした。

数日後の夜、下宿の部屋に戻るとドアに「シャツが出来たそうです」とメモが貼ってありました。
下宿のおばさんが電話を受けてくれたのでしょう。

わたしは、急いで洋服屋さんに向かいました。うれしくて、うれしくて。

お店に着くと、お店はすでに閉まっていました。

わたしは、ちょっとがっかりしましたが、仕方ないので

デート当日の朝にシャツを受け取って、そのまま待ち合わせ場所に向かうことにしました。

その夜、わたしはうれしくてなかなか寝付けませんでした。

いよいよデート当日の朝になりました。
わたしは、急いで洋服屋さんに向かいました。
どうせ着替えるのだからと、よれよれのシャツで出かけました。

お店が開いて、シャツを受け取ってから、待ち合わせまで一時間しかありません。
わたしは焦っていました。

お店に着くと、急いでお金を払いシャツを受け取って、そのまま待ち合わせ場所にむかいました。

おじさんは「サービスしといたよ!」と言いながら見送ってくれました。

駅のトイレでシャツを着替えることにしました。
トイレの個室に入って、着ていたシャツを脱ぎました。
わたしは焦っていました。

脱いだシャツを汚いトイレの床に落としてしまったのです。

どうせ新しいのに着替えるのだから・・・と思い、

汚物入れにシャツをつっ込みました。

紙袋から、憧れのポロシャツを取り出しました。そ、そうしたら・・・!

パイプのマークが胸いっぱいに入っているではありませんか!

わたしは目の前が真っ暗になりました。

頭の中では、おじさんの「サービスしといたよー」

という声がこだまのように聞こえていました。
しかし、わたしには選択の余地はありませんでした。

着てきたシャツはもう、ひどい状態だったのです。

わたしは、しかたなくパイプのポロシャツを着ました。
待ち合わせまで、あと数分しかなかったのです。


初デートの結果がどうだったか、みなさんはもうおわかりの事と思います。

散々でした。


しかし、不思議なことがひとつあります。

その時の彼女は、今もわたしのそばにいます。
そうです、わたしはその時の彼女と、
結婚に至るほどの大恋愛をしたのです。

パイプのポロシャツの成りゆきを正直に話したら、
彼女は大笑いして許してくれました。


わたしは今でも、妻から「パイちゃん」と呼ばれております・・・。


トホホ度(5点満点で) 4点!



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