「About」


 時を切り取るという行為は、長い間わたしにとっての憧れであった。なぜなら、わたしはTVカメラマンであったからだ。連綿と流れる時の一部を切り取り構成する行為、それがわたしの生業とするものであったのだ。

 その現場で行動を共にするスティルカメラマンたちは、常に軽やかに見えた。わたしは、そのしなやかさを確かに蔑視していた。しかしながら、本心では激しく嫉妬していたのかもしれない。

 動きと音声で構成される動画に対して、その一瞬の画像のみ切り取る写真。わたしは間違いなく映像の力としての動画に優越を感じていた。しかし、それは単に自らの生業に対するプライドだけであったのだと、今は思う。

 はたして、映像の力とは何か?それは「自身で感じる様々な種のインパクト」と言い換えれば適当だろうか?しかし、それだけではない何かが確かにある。

 動画と写真は、その特性に於いてそれぞれに正と負を負う。お互いが補完できないが、しかし共通する根が確かにあるのだ。

 わたしは、不当に早いタイミングでこの動画の現場から退かざるを得なかった。そして、自らの生理的欲求とも言うべき創作欲をWeb pageの作成などに傾けてきた。

 そしてこのコンテンツは、ごくプライベートな制作現場に於ける、これまでやってきたことに対する自分自身への挑戦である。わたしは、かつて蔑視してしまったその間違いを知り、苦悩しながら作り続けることだろう。

 わたしは、写真とともに言葉を添える。それは、恥ずかしながらわたしの正直な心の吐露である。時が過ぎれば感じ方も変わるものだが、そのときの正直な心を記している。

 長い時間が経ち、その時にこそ初めてわかるものもあるはずだ。

 わたしはそういう「作品」を作っていきたいと思う。


平成12年12月12日



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